人生最大の決断、白衣の天使へ

 大学3年の時から必死に就職活動をして、なんとか採用にこぎつけたのは病院事務の仕事でした。といっても特別な資格は何もなく、患者さんと医師の使いっぱしりのような仕事ばかりでした。容量が悪く、真面目なだけが取り柄の私は毎日医師に嫌味を言われたり、患者さんの不平不満を真っ向から受け、次第に神経が磨り減っていきました。

 

 そんな中、同じ病院に勤務する看護師さんたちはとてもきらきらして眩しく見えました。仕事は大変なはずなのに別部署の私にまで気遣ってくれたり、休みの日は遊びに誘ってくれたりしました。私には支払いのことや保険のことなのでクレーマーまがいの文句ばかり言う患者さんも、看護師さんには心から安心した様子で笑って話をするのです。まさに天使だ、と思いました。また、旅行先のマッサージチェアが気に入り、その場で急に購入したりと、収入の面でもうらやましいと思える場面が何度かありました。

 

 私が27歳の時、思い切って仕事をやめて看護学校の試験を受けることにしました。看護師さんたちは本当に親身になって相談に乗ってくれました。ずっと文系の道を歩んできた私がまさか看護師になるなんて。なんとか無事に看護学生をやり遂げ、やっと看護師としてスタートに立った頃、大変だけどやりがいのある仕事をやらせてもらい、働くってこういうことだったんだと実感したことを今も忘れません。


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